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10.09.2017

21世紀の核問題

2017年8月6日に行なわれた原爆展での講演で、21世紀の核の問題点を指摘した。その講演の主旨を下に記す。なお、日本でも下記のように、この問題を論じる講演を行なうので、興味のある方はご参加ください。
 10月26日:ちくりん舎(民間の放射能測定機関)14:00-
    10月28日:脱被ばく実現ネットワーク;渋谷光塾 14:00-
    10月31日:被ばく学習会;文京区アカデミー茗台 18:30-
    11月03日:三陸の海を放射能から守る会など;岩手大 13:30-
    11月04日:京都市民放射能測定所;キャンパスプラザ京都第3講義室 18:30-
         
                                    21世紀の核問題

20世紀に人類は核分裂、核融合などの核の現象を発見した.そして早速、兵器に利用し、原爆、水爆なる悪魔の如き兵器を作ってしまった。現在、地球上には、15000ほどの核兵器がある。これは冷戦という資本主義対共産主義といった経済体制に基づく対立が、双方の国の破壊が可能な武器を開発することによって、武力侵害を阻止するためではあったが、作ってしまったものを使わずにおくのは、なかなか難しい。現在の核兵器が、大戦に使用されれば、人類の多数が消滅し、地球環境が大方破壊されかねない。これは、だれの目にも明白であり、今年の「核兵器禁止条約」で、非核保有国の大部分が、核保有国に、核兵器保有・使用を禁止すべきとするコンセンサスを突きつけた。21世紀初頭にようやくこぎ着けた成果ではある。
 核兵器の悪を打ち消すためもあり、核が平和利用にも用いられることを、核を動かす側が推進した。結果、21世紀始めまでに、地球上に4百数十基の原子炉ができてしまった。一つの原子炉は、年に、広島原爆1000個分の核廃棄物を生み出す。これまでに、1970年ぐらいから、年平均200原子炉が稼働したとすると、広島原爆6百万個相当の核廃棄物(放射性物質)をつくり出した。膨大な量の放射性物質である。人類は、まだ、こうした廃棄物を安全に長期(数千年以上)にわたって、人間その他の生き物に害を与えないような保存法を編み出してはいない。おそらく、完全なものはないであろう。かなり良い方法が見つかったとしても、それに掛かる費用は、莫大なもので、正直にやろうとすれば、全人類の経済を破壊しかねない。
 より厄介な問題は、放射性物質が微粒子の形で、様々な原因で核を扱う施設から放出されることです。こうして放出されたものは、知らず知らずのうちに人体や他の生物に悪影響を及ぼすのです。こうした作用によって、核産業ができてから、すでに少なくとも数千万人が犠牲になっていると思われるのですが、これは、微妙な作用で、大概はそれ(放射線の影響)とは認識されません。
 核兵器禁止の議論では、こうした核の平和利用の問題点などは、議論にも上らず、少数者をのぞいて、おそらく世界市民の大分も意識すらしていないと思われます。

 平和利用の問題の根本は、それがつくり出す放射性物質からの放射線が、生き物にとって非常に危険なものだからである。この講演では、これまでにあった、原発事故のみならず、あらゆる場での放射線による健康障害を概観し、なぜそうなのかを考えてみる。そして、その結果、放射線を出す物質はもうこれ以上作り出してはいけないのだ、核兵器禁止ではなく、核兵器も含めたより広範な「核禁止」をこの世紀のうちに、実現しなければならないことを強調する。

9.13.2017

カナダから 東京新聞の望月依塑子記者への連帯と激励のメッセージ

カナダから 東京新聞の望月依塑子記者への
連帯と激励のメッセージ

2017年9月13日

     9月8日の官邸記者クラブでの菅官房長官記者会見で、岩上安身氏の質問により、官邸が、東京新聞に対して、望月氏の質問のあり方について、高圧的に苦情を述べていたこと、それに関連して、東京新聞に男の声で、望月記者の殺人予告の電話まで入っていたことを知りました。  

     私たちはカナダの三つの都市に住む者ですが、日本国憲法9条を守り抜きたいという願いで、つながり、連絡を取り合っている仲間です。その活動の中で、望月記者の日本の武器輸出に関する本を知ったり、官邸記者クラブでの的を得た質問を聞いたりする機会を得、若い女性記者の活躍に心からの拍手を送っていました。昨今の日本は、国会と言う場で、閣僚や現職官僚が公然と虚偽としか思えない発言をする危機的な政治状況にあります。メディアはそれに真正面から取り組んで批判をすべきなのに、政府に遠慮し、上げ足をとられることを恐れて自主規制しているように見えます。メディアが弱くなっていることを私たちは非常に憂慮しています。それ故に、望月記者の良く準備した、的確で鋭い質問は聞いていて、清々しく、頼もしく感じていました。他の記者は望月記者を援護射撃すべきと思いますが、そのような記者も殆どいない状況を残念に思います。カナダの南隣の米国もユニークな大統領の出現で、ジャーナリストが名指しで退場を命じられたりしますが、このような時、他社の記者も猛然と反発し、ジャーナリストとしての連帯を示します。日本では、なぜそれが出来ないのでしょうか。今回のことでも、岩上氏の質問を待つまでもなく、官邸記者クラブの記者全員として、官邸から東京新聞への苦情について問いただすべきであったし、殺人予告の電話に関しては、記者クラブとして、抗議声明を出して当然のことでした。高圧的に苦情を述べた官邸に関しては、国民の質問に答えられなかったり、答えたくないのであれば、政治家の資格はないと言う他ありません。

     望月記者は、会社に苦情を持ち込まれ、殺人予告の電話まで受けて、さぞ、不愉快で、恐怖も感じているであろうと察します。東京新聞社は毅然として、自社の記者の立場を守ってください。また日本の警察が名誉にかけて、このような脅迫行為を取り締まり、望月記者の身辺警護に努めることを願ってやみません。

  日本国内にも国外にも、望月記者の今後の益々の活躍に期待している人間がたくさんいることを覚えていてください。


モントリオール9条の会
長谷川澄, 橋本剛、大槻とも恵、橋爪亮子、鈴木博子、池田朋子、ひねのやきみ子、 上坂美和子

バンクーバー9条の会
乗松聡子、井上美智子、久保田竜子、落合栄一郎、鈴木忠信、鹿毛達雄、安藤かがり、家元利弘

トロント9条の会
田中裕介、菊池幸工

7.14.2017

原爆展、Atomic Bomb Exhibition 2017

                           Nuclear Issues in 21st Century
                   (Atomic Bomb Exhibition, Aug. 5th and 6th, 2017)

20th century saw the invention of nuclear weapon based on nuclear fission/fusion and its application to the production of electricity.  Both the nuclear weapons and nuclear power reactors need to be abolished as soon as possible, for the “nuclear” and its associated “radiation” are not compatible with life on the earth.  It is not only the tragedy of Hiroshima and Nagasaki, but also that of the entire human race.  This year the United Nations established a “Nuclear Weapon Ban Treaty” by a majority of the member nations.

(1) Panels to show the horrors of Atomic Bomb (all day long, Aug. 5th and 6th)

 (2) Talk:  (a) “Visiting Hiroshima and Nagasaki” by Satoko Norimatsu (3-4 pm on 5th)
                  (b) “The Nuclear Issues in 21st century” by Eiichiro Ochiai (3-4 pm on 6th )

 (3) Screening of “Barefoot Gen” (anime, Experience in Hiroshima: 12, 2, 4pm), and
      Dark Circle” (Tragedy at a Plutonium plant (Rocky Flats): 11am, 1, 5pm)

at Japanese Language School  487 Alexander Street, Vancouver (refer to the map below)


21世紀の核問題を考える(原爆展2017、8月5/6日

核分裂・融合が発見され、それが核兵器に使用されて人類の上に落とされたのが20世紀中葉、21世紀は、この核兵器と核発電をこの地上からなくす世紀とならなければなりません。核兵器の使用、核発電の増加は、人類や地球上の生命を滅ぼしかねないからです。核兵器廃絶の第一歩として、今夏、国連で多数国の賛成で「核兵器禁止条約」が締結されました。

(1)原爆の悲惨さを示す写真/絵の展示(8月5/6日 終日)
(2)講演  (a) 広島・長崎への学習の旅、乗松聡子  (5日、午后3−4時)
      b) 21世紀の核の問題、落合栄一郎 (6日、午后3−4時)
(3)核・放射能関連の動画とドキュメンタリー:「はだしのゲン(12, 2, 4 pm)
   「暗黒のサークル」(プルトニウム工場ロッキーフラット)(11am, 1, 5pm

場所:日本語学校  487 Alexander Street, Vancouver (下の地図参照)

                                                                         

       







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7.10.2017

アメリカによるロシア(中国)包囲

G20会議で、アメリカの新大統領トランプ氏とロシア大統領プーチン氏の会合が始めて実現した。その会合時間は始めの予定の数倍にもなった。トランプは選挙戦以前からロシアとの友好関係、緊張の緩和を訴えてきたが、対立する側およびその背後のネオコンと呼ばれる人々は、ロシアとの緊張関係を維持、そして深刻化、やがては戦争という構図をもち、トランプによるロシアとの関係改善を様々な仕方で、阻んでいる。トランプの閣僚の多くは、そうした傾向の人である。というわけで、ロシアとの関係の緊張が高まりつつある。現在アメリカ側(NATO)はバルチック海や黒海でロシアへの圧力を強める施策を行っている。これについては、別に報告するが、以前(2010年)にアメリカ・NATO諸国によるロシア、中国包囲網について日刊ベリタ紙に書いたものを再掲載する。

アメリカの中国、ロシア包囲作戦
(2010.07.22)

アメリカは、着々と、中国・ロシアの包囲・封じ込め作戦を展開している。冷戦体制がぶり返したかのようである。なぜアメリカはこのような政策を執拗に追求しているのかはさておき、その現状を眺めてみよう。
先ずヨーロッパから。アメリカは旧ソ連圏からヨーロッパ連合・北大西洋条約機構に加盟した国々に,弾道ミサイルの基地を建設している。ロシアの反撥に対して、アメリカ側は、イランからの攻撃への迎撃基地と称しているが、説得力はない。
次に中東。石油が主目的であったのかどうかはわからないが、イラクをウソで固めた理由で占領し、イランを虎視眈々と狙っている。殆ど戦闘準備完了に近い現状らしい。アフガニスタン、パキスタンなど、殆ど無意味と思われる戦闘を継続しつづけている。そして、この後背地である中央アジア諸国との関係も深めている(軍事基地建設)。この動きには、北大西洋同盟国も参加している。インドとは核兵器容認なども含めて連係を深め、アメリカ側に引き入れている。
残るは、東南アジア、東アジアである。今年の夏この地域で、アメリカ軍を含む軍事演習が大規模に行われているし、計画されている。アンコールセンチネル10なるプノンペン近郊でのアメリカ軍主体の多国籍軍とカンボジア軍との合同演習が7930日にかけて行われている。カンボジアの安全のためとカンボジア軍の能力を引き上げて国連平和部隊に参加できるようにするのが目的だそうである。アメリカ軍とマレイシャ軍合同のケリスストライク10なる訓練は、マレイシャのクアンタンで、71923日に行われる。これらの軍事訓練は、2014年までに世界規模の平和維持部隊建設とそのための軍輸送を含むサポートシステムの建設の一環なのでそうである(http://www.army.mil/standto/archive/2010/07/12/)。
さて、東アジアである。先頃の韓国軍哨戒艇沈没事故も米韓軍事訓練に際して起ったのだが、北朝鮮と中国に警告を発する目的か、原子力空母(USS ジョージワシントン号、横須賀駐留)など最新兵器を含む大規模な米韓合同訓練が朝鮮半島の西(黄海だが、中国領には入らない)と東(日本海)で行われると発表された。日本海側でも行おうとするのは、ロシアへの牽制と示威表示と思われる。
以上述べたアメリカの関与する軍事訓練が行われる国々を地図の上に表示してみればわかるように、ほとんどロシア,中国を囲む形になっている。イランについてはイスラエルとの連係がある。またコーカサスの北のグルジアなどの国々にもアメリカはちょっかいをだしている。今のところ、アメリカ側に与していないのは、トルコのみのようである。

アメリカ/NATO諸国による中国・ロシアの包囲—その2
(2010.08.14)

先に(日刊ベリタ2010.07.22)アメリカ(とNATO諸国)が着々と中国・ロシア封じ込み作戦を展開していることを報告した。この動きはさらに様々な方面で拡張されつつあるようである。
今回はその最近のさらなる動きを紹介する。まずは、日本でもすでに報道された米・韓合同軍事演習で、黄海と日本海で、日本の自衛隊の視察官も含めて、原子力空母、戦闘機F22(日本には売ってもらえなかった)などを含む最新兵器を用いて行われた。黄海側では、北京から見て500kmほどの距離まで進出したようである。この演習は、中国、北朝鮮そしてロシアに、こうした最新兵器が至近距離に実戦体制にあることを見せつけた。すでに東、東南アジアには、オーストラリア、日本、韓国、フィリピン、タイ、シンガポールなど(軍事)同盟国を展開している。これらの同盟総体を、NATOになぞらえて、アジア(軍事)条約機構と呼ぶことがある。アメリカはアジア条約機構を拡大しつつある。インドとは、毎年、マラバール海軍戦争ゲーム(演習)を催しているが、2007年には日本,オーストラリア、シンガポールも加えられた。米国防省は最近キルギスタン、タジキスタン、ウズベキスタンに軍事訓練基地を建設すると発表した。これらの中央アジア諸国への進出にはヨーロッパNATO諸国も参加している。アフガニスタン戦に参加している国は47カ国にのぼるが、アジア地域からは、シンガポール、モンゴリア、韓国、オーストラリア、マレーシアなどがある。
71923日には、米空軍とシンガポール主宰で、環大平洋空軍戦力シンポジュームが開かれ、東・東南アジアの大部分の国が代表を送っている。また81日には、隔年毎に1ヶ月にわたって行われる環太平洋戦争ゲームがハワイで終結した。これには、南米ペルー、チリーも含む環太平洋の14カ国からの2万の兵士と、36隻の軍艦、潜水艦5艘と戦闘機170機が参加した。8月5日には、8個師団の陸軍兵士が2週間の合同軍事演習のためにネパールに到着したそうである。これらを先に報告したものに加えてみていただきたい。なんとまあ、あきれるほどの軍事演習が、中国・ロシアを取り囲んで、行われていることかーアメリカ主導で。さらに、クリントン長官が今夏のASEAN会議(ハノイ)で、南支那海の諸島の領土問題に口を差し挟んだし、アメリカ以外の国による他国への覇権を座して見逃すことはないと明言した。
このようなアメリカとその同盟国の動きを中国が黙って見ているわけはない。いずれ遠くない将来に、軍事的な衝突が引き起こされる可能性が大であり、アメリカのやり方はそれを挑発している感がある。